バタフライエフェクト計画 ― 小さな羽ばたきが未来を変える

「一羽の蝶の羽ばたきが、遠く離れた地で嵐を起こす」
そんな比喩から生まれた言葉が“バタフライエフェクト”です。

(株)三幸製作所が掲げる「バタフライエフェクト計画」には、この考え方が息づいています。
一見すると些細な変化でも、それが波紋のように広がり、やがて大きな変革につながる――。
この信念のもと、私たちは全社的な改善に取り組んでいます。

特に、会社の改善計画を立てる際に敢えて「バタフライエフェクト計画」と名付け、明確に断言したことで、
社員にも分かりやすく会社の方向性と目標を示すことができました。

目次

第二工場の取り組み ― 新型ベンダー導入から始まる波紋

「バタフライエフェクト計画」の出発点は、第二工場への新型ベンダー導入でした。

それは決して「小さな一歩」ではありません。むしろ、三幸製作所の未来を大きく変えていくための、大胆かつ挑戦的な決断でした。
東京都の助成金に採択されたことがきっかけで実現したこの導入は、難易度の高い審査を突破できたという事実そのものが、私たちに大きな自信を与えました。

新型ベンダーの導入によって、加工精度と生産効率が飛躍的に向上。これまで不可能だった製品づくりにも挑戦できるようになり、新たな顧客や案件の獲得にもつながっています。

さらに、この導入を契機に第二工場のレイアウトを全面的に見直し、動線の整理や5S活動を徹底しました。
改善の流れは従来の小型ベンダーの余剰化を生み、その移設先として本社工場にも波紋が広がっていきました。

本社工場の取り組み ― 環境改善とデジタル化の推進

小型ベンダーを受け入れることになった本社工場では、現場の環境そのものを見直す必要が生じました。
長年放置されていた金属くずや床の汚れ、機械周辺の整理不足――。
これらを解決するために専用掃除機を導入し、徹底した清掃を実施しました。

同時に工場全体のレイアウトも刷新し、作業効率と安全性を大幅に改善。
整理・整頓が進むことで社員の意識も変わり、5S活動の重要性が現場に根づきました。

さらに、図面管理や工程確認をデジタル化する取り組みも進行中です。
これにより、本社工場はより効率的で精度の高い生産体制へと進化しつつあります。

第三工場の取り組み ― 梱包場からパイプ曲げ工場へ

改善の波紋は梱包場にも及びました。
第二工場のパイプ曲げ機械を移設するにあたり、従来の梱包場は「第三工場」として再編されることになったのです。

単なる梱包場だった空間を、レイアウト改善と5S活動によって整理・整頓。
現在ではパイプ曲げ加工を担う工場として機能し、より効率的で快適な作業環境を実現しています。

全社的な取り組み ― 働きやすさと文化の刷新

改善は工場内にとどまらず、全社的な取り組みへと広がりました。
事務所周辺の物置き場も整理し、暑さ対策としてスポットクーラーや空調服を導入。
社員の安全と快適性を重視した環境整備を進めています。

さらに、バラバラだったユニフォームを一新し、全社員が同じ制服を着用することで、職場に統一感が生まれました。
この変化は見た目だけでなく、社員同士の連帯感やコミュニケーションの活性化にも大きく貢献しています。

「自分の工夫や行動が会社を良くする」という実感が社員一人ひとりの中に芽生え、改善の文化が定着しつつあります。

おわりに ― 広がり続ける良い波紋

「バタフライエフェクト計画」は、単なるスローガンではありません。
第二工場の新型ベンダー導入という大きな決断を起点に、本社工場、第三工場、そして全社へと改善の波紋が広がっていきました。

そして今、その波紋は社員の意識や行動を変え、ものづくりの現場をより良くし、お客様に提供する製品の品質や価値へと結びついています。

小さな工夫や改善の積み重ねが、未来を動かす大きな力になる――。
三幸製作所はこれからも羽ばたきを続け、その波紋をお客様と社会へ広げて参ります。

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